Kazumi
【My Story.5】出口の見えないトンネルを彷徨う
とはいえ、これまでレース関係の仕事ばかりしていた私が、「違う生き方をする」という具体的ではない方向性だけを決めて動き始めても、「まるで出口の見えない暗いトンネルを彷徨う」ようになったのは、必然でした。
大半のレース関係の知り合いとは連絡を絶ち、過去の自分と一切決別した形で色々な人々と接してはみたのですが、結局は心の闇が深くなる一方だったり。 もうその頃の迷走の事は、あまり思い出したくありませんね。
一番なりたくないと思っていた姿をした自分が、目の前に
そんな中、ふと立ち止まって鏡を見たら、そこには生活に疲れ果てた「主婦の私」がいて、また衝撃を受けました。
”一番なりたくないと思っていた姿をした自分が、目の前に……”。 もう自分が何者か分からなくなり、なぜ生きているのか、どこに進むのか。本当に分からなくて辛い時でした。

そんな夢も希望もないような生活の中、可愛い二人の娘に恵まれたことには、本当に救われました。
これはもう言葉に表せないくらいに、幸せで嬉しかったです。
出口の見えないトンネルの中を彷徨いつつも、少しづつ前には進めているのかな……と。